労務コラム

事業を続けていると、どうしても従業員に辞めてもらわなければならない場面があります。

2026.06.29
退職時こそ再就職支援

事業を続けていると、どうしても従業員に辞めてもらわなければならない場面があります。

お店を閉める。

事業を縮小する。

部署をなくす。

人員配置を見直す。

こういう場面ですね。

もちろん、別の店舗や部署に異動してもらえるなら、それが一番いいです。

ただ、現実には難しいこともあります。

勤務地の問題もあります。

職種の問題もあります。

本人の生活の事情もあります。

そうなると、退職してもらうしかない場面も出てきます。

このとき、会社が考えたほうがいいのが「再就職支援」です。

退職時に一番不安なのは「次の仕事」です。

会社側から見ると、退職の手続きや解雇予告、会社都合か自己都合か、失業給付の話などに意識が向きやすいです。

もちろん、それも大事です。

法律上の手続きはきちんとしなければいけません。

でも、従業員側が一番不安に感じているのは、やはり次の仕事です。

次の就職先が見つかるのか。

自分の年齢で採用されるのか。

履歴書をどう書けばいいのか。

職務経歴書に何を書けばいいのか。

面接で何を話せばいいのか。

長く同じ会社で働いてきた人ほど、この不安は大きくなります。

転職活動に慣れていないからです。

だから、会社としてここに少し配慮してあげると、退職時の不安がかなり和らぎます。

退職トラブルを防ぐ意味でも、再就職支援は有効です。

会社が次の就職先を探すのは、正直かなり大変です。

再就職支援というと、次の就職先を会社が探してあげるイメージを持つ人もいるかもしれません。

たとえば、飲食店を閉める場合です。

近くの同業のお店に連絡します。

「うちのお店を閉めるので、従業員を雇ってもらえませんか」

こうやって会社が頼み込むわけです。

これは、できれば素晴らしいです。

従業員にとってもありがたいでしょう。

ただ、現実にはめちゃくちゃ労力がかかります。

同じ業種で、近い場所で、条件も合って、相手先も人を探している。

さらに、本人との相性もあります。

ここまで会社が全部やるのは、なかなか大変です。

では、求人情報を渡すだけならどうでしょうか。

これは労力は少ないです。

でも、効果も低いです。

従業員からすると、「それくらい自分で探せます」と感じるかもしれません。

気にかけてくれていることは伝わるかもしれませんが、実際の再就職につながる力は弱いです。

つまり、手間をかけすぎる支援は現実的ではありません。

手間が少なすぎる支援は効果が薄いです。

では、どうするか。

ここでおすすめしたいのが、履歴書と職務経歴書のサポートです。

履歴書と職務経歴書の支援は、費用対効果が高いです。

再就職活動では、履歴書と職務経歴書が必要になります。

ここでつまずく人は多いです。

特に、長年同じ会社で働いてきた人ほどそうです。

何を書けばいいのかわからない。

自分の強みがわからない。

やってきた仕事をどう言語化すればいいかわからない。

こういう状態になります。

でも、実は長く働いてきた人ほど、外から見ると価値のある経験を持っていることが多いです。

本人にとっては当たり前の仕事でも、別の会社から見ると立派なスキルだったりします。

毎日普通にやっていたことが、ものすごくスキルの高い仕事だったりします。

でも、本人だけでは気づきにくいのです。

だから、プロにヒアリングしてもらい、職務経歴書として整理してもらう価値があります。

「自分の価値」に気づけることが大きいです。

職務経歴書のサポートは、単に書類を整えるだけではありません。

本人が自分の価値に気づく機会にもなります。

「自分はこんな仕事をしてきたんだ」

「この経験は他社でも評価されるんだ」

「自分にもまだ次の場所があるんだ」

こう思えるだけで、不安はかなり軽くなります。

退職の場面では、従業員はどうしても不安定になります。

会社に対する不満や怒りも出やすいです。

そのときに、会社がこう伝えるわけです。

「次の就職に向けて、履歴書や職務経歴書の作成を支援するサービスを用意しています」

「費用は会社で負担します」

こう言われたら、受け止め方は変わります。

もちろん、それで退職がすべて円満になるわけではありません。

でも、会社として誠意を示す方法にはなります。

問題社員対応でも使える場面があります。

これは事業縮小や店舗閉鎖だけの話ではありません。

問題社員への対応でも、使える場面があります。

もちろん、問題があるからといって、簡単に辞めてもらうことはできません。

そこは慎重に考える必要があります。

ただ、契約期間満了で更新しない場合など、退職に向かう場面はあります。

そのときにも、次の就職に向けた支援を用意しておくことは、トラブル予防につながる可能性があります。

「辞めてください」で終わらせるのではありません。

「次に進むための支援も用意しています」と伝える。

これは、会社の姿勢として大きいです。

退職は、どうしても感情が動きます。

だからこそ、言葉だけではなく、具体的な支援が必要です。

会社がやることはシンプルです。

難しく考えすぎなくていいです。

まずは、履歴書や職務経歴書をサポートしてくれる外部サービスを探します。

転職支援に詳しい人でもいいです。

キャリア相談をしている会社でもいいです。

職務経歴書の作成支援をしている専門家でもいいです。

アセント社労士事務所にお問い合わせいただければ紹介します。

そのうえで、退職対象者に紹介します。

できれば、費用は会社が負担します。

ここまでやっても、会社の負担はそこまで大きくありません。

次の就職先を一社一社探して回るより、ずっと現実的です。

求人票を渡すだけより、ずっと効果があります。

会社の労力と効果のバランスを考えると、履歴書・職務経歴書の支援はかなり使いやすい方法です。

これは「人を大切にする会社」だと伝える施策です。

マーケティング的に見ると、退職時の対応は会社のブランドに関わります。

採用広報でどれだけきれいなことを言っていても、退職時の扱いが雑だと、会社の信頼は落ちます。

人は、入社時よりも退職時の対応をよく覚えています。

辞めるときに冷たかった会社。

最後まで誠実に向き合ってくれた会社。

この差は、あとから評判として残ります。

退職者が悪い口コミを書くこともあります。

逆に、丁寧に対応すれば、退職後も会社を悪く言わないこともあります。

場合によっては、元従業員が会社の味方になってくれることもあります。

従業員に辞めてもらう場面こそ、会社の人間性が出ます。

ここを雑にしないことです。

労務管理は、単なる手続きではありません。

会社の信頼づくりです。

まとめます。

事業縮小や店舗閉鎖などで、従業員に辞めてもらわなければならない場面はあります。

そのとき、法律上の手続きだけを見ていてはいけません。

従業員が一番不安に感じているのは、次の仕事です。

だからこそ、再就職支援を考えたほうがいいです。

とはいえ、会社が次の就職先を探してあげるのは大変です。

求人情報を渡すだけでは効果が弱いです。

そこで現実的なのが、履歴書と職務経歴書の作成支援です。

外部の専門家に紹介する。

できれば費用を会社が負担する。

これだけでも、従業員の不安はかなり減ります。

本人が自分の経験や強みに気づければ、次の一歩を踏み出しやすくなります。

退職トラブルを防ぐ意味でも、有効な方法です。

退職は、会社と従業員の関係が終わる場面です。

でも、終わり方が雑だと、会社の信頼は傷つきます。

最後まで誠実に向き合う会社は、やはり強いです。

辞めてもらう場面こそ、会社の姿勢が問われます。

働き方をアセントさせるためにも、退職時の再就職支援を一度見直してみてください。

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