労務コラム

退職代行の利用が転職に及ぼすリスクと本質

退職代行の利用が転職に及ぼすリスクと採用担当者の本音

退職代行サービスの利用が広まる中、その利便性の裏に潜むリスクが注目されています。大阪のアセント社労士事務所が、採用現場の実態を解説します。本記事では、退職代行の利用が転職活動にどのような影響を与えるのかをまとめました。安易な利用でキャリアを損なわないよう、正当な利用判断基準を身につけましょう。

採用担当者の75%が退職代行の利用をネガティブに判断

最近の調査結果によると、企業の採用担当者の約4社に3社が、退職代行の利用をネガティブに捉えています。 前の会社を退職代行で辞めた事実は、選考においてマイナス評価につながる可能性が高いです。

もちろん、面接で自ら話さない限り、退職の経緯が外部に漏れることは基本的にはありません。 しかし、採用側は「なぜ前の会社を辞めたのか」という質問を必ず投げかけます。 その際、退職のプロセスに不透明な点があれば、懸念を持たれるかもしれません。

同一業界内での転職には特に注意が必要

退職代行の利用が発覚しやすいケースとして、同じ業界内での転職が挙げられます。 特に地域に密着した業界は、地域内での横のつながりが非常に密接です。

大阪のような都市圏であっても、業界内の世界は意外と狭いものです。 「あの人は退職代行を使って辞めた」という噂は、雑談や非公式なルートで広まる恐れがあります。 狭い業界や同じ地域で再就職を希望する場合、退職代行の利用は控えるべきでしょう。

実際に、軽い気持ちで退職代行を利用した方が、転職先で苦労する事例も耳にします。 「流行っているから」「手続きが面倒だから」という理由での利用は、リスクが大きいといえます。

退職代行の本質は「対人コミュニケーションの代行」

退職代行サービスの本質を深く考えてみましょう。 具体的には退職手続きの代行ですが、抽象度を上げれば「対人コミュニケーションの代行」と言えます。

会社との直接的な対話を第三者に委ねる行為は、自立した対話能力の欠如と見なされかねません。 「自分でコミュニケーションが取れない人」という印象を与えるリスクを理解すべきです。

本来、コミュニケーションは当事者同士が直接行うことが基本と考えている人が多いものです。 この基本を放棄することに、どれほどの正当性があるかが問われます。

退職代行を利用してもよい正当な理由とは

もちろん、退職代行の利用が完全に否定されるわけではありません。 利用に際して正当な理由がある場合は、その限りではないと考えられます。

例えば、以下のようなケースです。

  • 職場内でハラスメント(いじめや嫌がらせ)を受けている。
  • 会社側と正常な意思疎通ができる状態ではない。
  • 何度退職を申し出ても、会社が一切受理してくれない。

このように、自力での解決が不可能な状況であれば、いわゆる退陣コミュニケーションを代行してくれるサービスを利用する正当性があります。 自分ではどうしようもない困難な状況下での利用は、決して責められるものではありません。

他の代行サービスとの比較から考えるリスク

世の中には家事代行や食事代行(外食や惣菜利用)など、多くの代行サービスが存在します。 これらのサービスは、技術の不足や時間の節約を補うものであり、正当性が認められています。

食事を外食で済ませても、その人の人格が否定されることは現代ではまずありません。 しかし、退職という人生の節目におけるコミュニケーションの代行は、それらとは性質が異なります。

何を代行させ、何を自分で完遂すべきかという選択は、プロフェッショナルとしての姿勢に関わります。 安易な代行が、自身の評価を下げていないかを冷静に判断する必要があります。

退職代行サービスを利用する前の再確認ポイント

  • 退職代行はコミュニケーションを代行させることと理解しているか
  • 退職を自分で伝える努力を十分に行ったか
  • ハラスメントなど、自力では解決不能な正当な理由があるか

アセント社労士事務所では、健全な働き方の実現をサポートしています。 退職に関する悩みは、安易な代行に頼る前に、まずは信頼できる専門家へ相談することをお勧めします。

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