お知らせ

50人未満の事業所もストレスチェック義務化へ。「2028年4月だからまだ先」は、かなり危ないです。

2026.06.18
50人未満の事業所もストレスチェック義務化へ

従業員数が50人未満の事業所についても、ストレスチェックが義務化されます。

開始時期は、2028年4月です。

50人以上の事業所では、すでに何年も前からストレスチェックが義務化されています。

一方で、50人未満の事業所は、これまで義務ではありませんでした。

でも、2028年4月からは対象になります。

「まだ2年くらいあるから大丈夫でしょう」

そう思う会社も多いかもしれません。

でも、これは早めに準備しておいたほうがいい制度です。

なぜなら、ストレスチェックは「アンケートを配れば終わり」ではないからです。

ストレスチェックは、ただのアンケートではありません。

ストレスチェックというと、簡単なアンケートをイメージする人が多いかもしれません。

実際、検査そのものはそこまで難しいものではありません。

厚生労働省が示している標準的な項目では、57項目の質問があります。

「最近イライラすることがある」

「寝つきが悪い」

「頭が痛い」

こういった質問に対して、当てはまるかどうかを回答していきます。

回答時間も、5分から10分くらいで終わることが多いでしょう。

健康診断のように、血液を採るわけではありません。

特別な機械もいりません。

紙でもできますし、オンラインでもできます。

だから、こう思ってしまいやすいのです。

「それなら、紙を配って回収すればいいだけですよね」

でも、ここが大きな落とし穴です。

ストレスチェックで本当に大変なのは、検査そのものではありません。

大変なのは、「体制づくり」です。

誰が実施するのかを決めないといけません。

ストレスチェックでは、「実施者」という役割があります。

これは、医師や保健師などの専門職が担う立場です。

ストレスチェックの結果を見て、高ストレス者に該当するかどうかなどを判断するためには、専門的な関与が必要になります。

中小企業の多くには、社内に医師や保健師はいませんよね。

ここで、まず外部の力が必要になる会社が多いはずです。

さらに、「実施事務従事者」という役割もあります。

これは、ストレスチェックの実務を扱う人です。

どの質問項目で行うのか。

どう回答を集めるのか。

どう集計するのか。

結果をどう保管するのか。

こういう運用を設計していく必要があります。

ここを曖昧にしたまま始めると、かなり危ないです。

会社は、結果を自由に見てはいけません。

ストレスチェックで特に注意が必要なのは、情報の取り扱いです。

これは、かなりセンシティブな個人情報です。

従業員のストレス状態やメンタル面に関わる情報ですから、会社が自由に見ていいものではありません。

原則として、会社は本人の同意なくストレスチェックの結果を見ることはできません。

ここを誤解している会社は、けっこう出てくると思います。

人事担当者が回収する。

上司が結果を見る。

結果が悪い人を呼び出して、「大丈夫か」と声をかける。

悪気はないかもしれません。

でも、それは問題になります。

従業員からすると、こう感じます。

「なぜ会社が自分の結果を知っているのですか」

これは、信頼関係を壊しかねません。

メンタルヘルスの制度なのに、運用を間違えると、逆に従業員の不信感を生むことになります。

高ストレス者への対応も、勝手にはできません。

ストレスチェックの結果、高ストレスと判定される人が出ることがあります。

その場合、本人が申し出れば、医師による面接指導につながります。

このとき、会社側も必要な範囲で対応することになります。

場合によっては、就業上の配慮が必要になることもあります。

ただし、ここでも大事なのは、手順です。

会社が勝手に結果を見て、勝手に判断して、勝手に面談するものではありません。

制度として、どういう流れで進めるのかを事前に決めておく必要があります。

ここが整理されていないと、現場でかなり混乱します。

特に50人未満の会社は、人事専任者がいないケースも多いです。

総務担当者が他の仕事と兼務していることも多いでしょう。

その状態でストレスチェックを始めると、思っている以上に負担が大きくなります。

社内だけで完結させるのは、かなり難しいです。

制度上は一応、社内で対応できるとあります。

でも、実務として考えると、50人未満の会社が全部社内で完結させるのは難しいと思います。

医師や保健師などの実施者をどうするのか。

結果を誰が管理するのか。

会社に結果が見えない体制をどう作るのか。

記録をどう保管するのか。

こういったことを、社内だけで設計するのはけっこう大変です。

特に怖いのは、「悪気なく間違えること」です。

人事担当者が親切心で結果を見てしまう。

上司が心配して本人に声をかけてしまう。

社内の共有フォルダに結果を保存してしまう。

こういうことが起こりえます。

だからこそ、外部に委託するのが安全です。

ストレスチェックの運用に慣れている外部機関や専門家に任せたほうが、会社も従業員も安心できます。

外部委託先は、早めに探したほうがいいです。

ここで、もうひとつ大事な話があります。

2028年4月から50人未満の事業所にも義務化されると、対象企業が一気に増えます。

そうなると、外部委託先の需要も増えます。

今はまだ余裕があるかもしれません。

でも、義務化が近づくほど、問い合わせは増えるでしょう。

ストレスチェックを請け負う外部業者や専門家のキャパシティにも限りがあります。

「そろそろ準備しよう」と思ったときには、希望する時期に対応してもらえない。

そういうことも起こりえます。

特に小規模な会社ほど、後回しにしがちです。

でも、後回しにすると、あとで一気に大変になります。

ストレスチェックは、直前に紙を配ればいい制度ではありません。

体制を整える制度です。

だから、早めに動いた会社ほどラクになります。

「まだ先」ではなく「今から体制づくり」です。

2028年4月と聞くと、まだ先に感じるかもしれません。

でも、会社の制度づくりは思ったより時間がかかります。

外部委託先を探す。

費用を確認する。

社内で担当者を決める。

従業員への説明方法を考える。

結果の管理方法を決める。

高ストレス者が出た場合の対応を確認する。

衛生委員会や安全衛生体制との関係も整理する。

こういったことを、ひとつずつ決めていく必要があります。

しかも、日々の業務もあります。

給与計算もあります。

採用もあります。

労務トラブルもあります。

緊急の仕事に追われているうちに、義務化の時期はすぐ近づきます。

だから、今から見通しを立てておいたほうがいいです。

中小企業ほど、制度対応で信頼が見えます。

ストレスチェックは、単なる法対応ではありません。

従業員から見ると、会社が自分たちの心身の健康をどう扱っているかが見える制度です。

雑にやる会社なのか。

きちんと守秘性を守る会社なのか。

外部の専門家も入れて、安心できる形で運用する会社なのか。

ここは、採用や定着にも関わってきます。

今の時代、働く人は会社をよく見ています。

給与だけではありません。

休日だけでもありません。

「この会社は、自分たちを大事に扱ってくれるか」

ここを見ています。

ストレスチェックの運用は、その姿勢が出やすいです。

だからこそ、マーケティング的に見ても重要です。

社内向けの制度ではありますが、会社の信頼づくりにもつながります。

労務管理は、採用広報でもあります。

働きやすい会社を作ることは、いい人材に選ばれる理由になります。

まず決めるべきことです。

今の段階で、すぐに完璧な運用を作る必要はありません。

まずは、次の3つを確認しておくといいです。

1つ目は、自社が対象になるかどうかです。

従業員数や事業所単位での考え方を確認しておきましょう。

2つ目は、外部委託するかどうかです。

社内だけでやるのか、外部に任せるのかで準備内容が変わります。

多くの中小企業では、外部委託を前提に考えたほうが安全です。

3つ目は、社内の窓口を誰にするかです。

誰が制度を社内へ案内するのか。

誰が外部機関とやり取りするのか。

誰には結果を見せないのか。

このあたりを早めに整理しておきましょう。

まとめます。

50人未満の事業所にも、2028年4月からストレスチェックが義務化されます。

検査そのものは、5分から10分ほどのアンケート形式です。

でも、制度としては簡単ではありません。

実施者をどうするのか。

結果をどう管理するのか。

会社が結果を見ない体制をどう作るのか。

高ストレス者が出た場合にどう対応するのか。

ここを整える必要があります。

特に注意すべきなのは、個人情報の取り扱いです。

ストレスチェックの結果は、会社が自由に見ていいものではありません。

運用を間違えると、従業員の信頼を失います。

だからこそ、早めの準備が大事です。

2028年4月は、遠いようで意外と近いです。

「まだ先だから大丈夫」と思っている会社ほど、直前に慌てることになります。

まずは、自社の体制づくりから始めましょう。

ストレスチェックは、義務だからやるものではありません。

従業員が安心して働ける会社を作るための、重要な仕組みです。

早めに整えて、働き方をアセントさせていきましょう。

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