労務コラム

アルバイトの契約期間は、6ヶ月がちょうどいいと思います。1年では長すぎて、2、3ヶ月では短すぎるからです。

2026.11.01
アルバイトの契約期間は6ヶ月がちょうどいい。

今日は、アルバイトの契約期間の話をします。

アルバイトは、いわゆる有期雇用です。

正社員と違って、契約期間があります。

その長さを、どのくらいにするのが一番いいのか。

先に結論を言っておきます。

私は、6ヶ月が一番いいと思っています。

長すぎても困るし、短すぎても困る。

その間をとると、半年ぐらいに落ち着きます。

いちばん多いのは1年で、理由は「なんとなく」です。

いろいろな会社さんの、アルバイトさんの契約期間を見聞きします。

一番多いのは、やはり1年だと感じます。

1年にしている会社さんに、なぜ1年なのかを聞いてみます。

すると、明確な答えはなかなか返ってきません。

「なんとなく、1年にしているだけです」

こういう回答が、非常に多いのです。

契約期間の長さは、あまり意識されていないのかもしれません。

でも、ここは結構重要なところです。

契約期間は、退職と結びついています。

少し嫌な話をします。

アルバイトさんとの間で期間をなぜ設けるかというと、退職が絡むから設けるのです。

契約期間の満了日に、引き続き働いてもらうのか、退職してもらうのか。

それを決めるのは、満了日のタイミングです。

だから、契約期間をどのくらいの長さにするのかは、非常に重要なポイントになります。

1年だと、判断の機会が1年に1回しか来ません。

契約期間が1年だと、続けるのか辞めるのかの判断は、1年に1回しか来ません。

たとえば、仕事が減ってきて、辞めていただきたい。

あるいは、そのアルバイトさんに問題があって、辞めていただきたい。

そういうことがあっても、判断する機会は年に1回です。

これは、ちょっと少なすぎるのではないかと思います。

2、3ヶ月だと、手続きと本人の不安が増えます。

では、もっと短く、2ヶ月や3ヶ月にしたらどうか。

それはそれで、いいです。

ただ、更新のたびに雇用契約書を交わさないといけません。

まず、事務手続きが結構大変になります。

アルバイトさんの側から見ると、2ヶ月後にどうなるか分からない状態が続きます。

「2ヶ月後も、ここで働けるんだろうか」

それはそれで、不安になる部分もあると思います。

その間をとったというわけでもないのですが、やはり半年ぐらいが一番いい。

2、3ヶ月・6ヶ月・1年の契約期間を比較。6ヶ月は筆者の推奨です。

期間満了の退職は、失業保険の扱いに関わります。

もう一つ、大きなポイントをお話しします。

契約期間の満了で退職していただく場合、雇用保険の失業保険に影響してきます。

正確には、基本手当といいます。

退職して失業保険を受けるとき、自己都合の退職なのか、会社都合の退職なのかで、大きく分かれます。

会社としては、会社都合の退職にはできるだけしたくありません。

一つは、助成金が受けられなくなることがあるからです。

もちろん、会社の評判という点でも、良くはありません。

会社都合の退職でどんどん辞めてもらう会社は、あまりいい会社だとは言えないでしょう。

満了で辞めてもらうなら、早めに伝えて、最後の契約を結びます。

契約期間の満了で辞めていただく場合、基本的には満了日の1ヶ月以上前にお伝えする必要があります。

「次の契約期間の満了で、終わりにしていただけませんか」

こういうお話を、1ヶ月以上前にします。

厚生労働省の「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」にも、雇止めの予告の定めがあります。

3回以上更新している場合や、1年を超えて続けて雇っている場合などは、少なくとも30日前までに予告する、という趣旨です。

有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について(鳥取労働局)

あわせて、3年以上お勤めの方は、1ヶ月前に伝えるだけでは足りません。

最後の契約を、きちんと結ぶ必要があります。

雇用保険にも、関係する定めがあります。

有期契約の更新で3年以上続けて雇われた人が、更新されずに離職した場合は、特定受給資格者にあたる、という趣旨です。

いわゆる会社都合の扱いです。

特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要(ハローワークインターネットサービス)

3年以上お勤めの方で、最後の契約を結んでいないと、会社都合の退職になってしまいます。

最後の契約は、3年未満の方とも結んだほうがいいと思います。

むしろ、結ぶべきだと考えています。

なお、離職理由を最終的に判断するのはハローワークです。

当初の契約から更新の上限を示していたかどうかなど、それまでの経緯でも扱いが変わりえます。

迷ったら、事前に確認してください。

1年契約だと、退職まで1年以上かかります。

では、3年以上お勤めの方に、いつ伝えるのか。

答えは、最後の契約を結ぶときです。

1つの契約期間が6ヶ月なら、辞めていただきたい日の半年前の契約がそれです。

「この契約が最後です」と、雇用契約書にきちんと書いて締結します。

そこから最後の契約として半年間お勤めいただいて、ご退職という流れです。

これが1年契約だと、最後の契約を結ぶのは1年以上前になります。

1年経って、ようやく退職ということになってしまいます。

もちろん、会社都合でも構わないという判断もあります。

ただ、できるだけ避けましょうという話になるはずです。

契約期間が長ければ長いほど、このリスクは大きくなります。

世間では1年がよくありますが、私は長すぎると思います。

満了前に契約の経緯、予告、離職理由を確認。最終判断はハローワーク。

まとめ

アルバイトさんの契約期間は、6ヶ月が一番いいと思います。

一番多いのは1年ですが、理由は「なんとなく」がほとんどです。

契約期間は、満了日に続けるか退職するかを決める、退職と結びついたものです。

1年だと、その判断の機会が年に1回しか来ません。

2、3ヶ月だと、更新の手続きが大変になり、本人も不安になります。

期間満了の退職は、失業保険の自己都合・会社都合の扱いに関わります。

会社都合の退職は、助成金や評判の面で、会社としてはできるだけ避けたいものです。

満了で辞めていただくなら、基本的には1ヶ月以上前に伝えます。

3年以上お勤めの方とは、最後の契約をきちんと結ぶ必要があります。

6ヶ月契約なら、半年前の契約で「この契約が最後」と書けば足ります。

1年契約だと、最後の契約は1年以上前になり、退職まで1年かかります。

離職理由の判断はハローワークがするので、迷ったら事前に確認してください。

働き方をアセントさせる一歩は、雇用契約書の「1年」を、なんとなくのままにしないことだと思います。

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